ダントツ!!16番人気の翔馬くん 2ndステージ
『だから…』


『ちょっと待って、先生っ!!』


『ん?』


俺は腕を掴む如月を見下ろしながら首を傾げた。


『なんで?テクニック…教えてくれるんじゃ…』


『あぁ、教えてやるよ。』


『じゃあ…痛っ!!』


俺は如月のおでこにデコピンをおみまいしてやった。


『だから、はぁ…』


俺はおでこをさすりながら睨みつけてくる如月を見ながら、ため息をついた。


あぁ…面倒くさっ。


そして頭をガシガシと掻きながらチッと舌打ちした。


『だ~か~ら、“百聞は一見に如かず”って言うだろ?』


『へっ?』


『あぁ~もうっ!!だから、お前は俺のテクニックを見て、それをしっかりメモっとけってことだよっ!!…ってことで、さっさとカバン取ってこいっ!!』


『う、うんっ!!』


こうして如月は“俺の部屋”…家庭科準備室からやっと出て行った。

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