悪魔な彼が愛を囁くとき

「凛の仕事だからやらせろ。お前は他にする事があるはずだぞ」

そう言われればバイトスタッフは言うことを聞くしかない。

(ごめんね)

(ありがとう)

アイコンタクトをしていると冷たい視線が背中に突き刺さる。

そっーと振り向けば恐ろしい形相の店長

うわッ…恐

「オープンまで時間がないぞ。ちんたらしてるな」

「は、はい」

急いでテーブルセッティングをし始めていたら、楽し気な声が聞こえてきた。

「もう、店長たら‥からかわないでくださいよ」

「あははは‥図星か」

うふふと恥らう女の子のバイトスタッフ

ムッ…

こっちは仕事しているのに、女の子といちゃつく暇があなたにはあるんですか?

あー腹立つ。

オープンしても腹立たしさが抜けない。

気をつけているつもりでも態度にでていたのか、お皿をガチャガチャとさせてリセット中に背後から小さな声でドスの効いた低い声が…

『音立てるな‥耳障りだ。3番もリセットしておけよ』

うっ…

相変わらずの冷たさに、お腹の中でベーと舌を出し謝る。

「すみません」

お客さんに声をかけられ悪魔な彼は瞬時に笑顔に変わり応対し始めた。

二重人格め…
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