悪魔な彼が愛を囁くとき

「オーナー休憩頂きます」

「お疲れ様…凛ちゃん、従食何食べる?」

「えっと…ランチのオムライスでもいいですか?」

「いいよ。すぐ作るからまってな」

「はーい」

「親父、俺も同じの頼む」

「仁もか?ついでだから作ってやるよ」

オーナーはぱっぱとオムライスを作ってくれてた。

ランチ時間が終わるとオーナーが仕込みをしてる間に奥さんは奥に建っている母家で食事を作って待っているからオーナーは一旦帰宅する。

いつものように店長も奥の母家に行くと思っていたのに、なぜだか一緒にオムライスを食べている。

2人きりの空間にいたたまれない。
沈黙に耐えきれなくてオムライスを味わう余裕もないまま掻き込んだ。

「……お先でーす」

キッチンの洗い場で使ったお皿を洗えば、後からついてくる店長。

んっと食べ終わったお皿を出してきて、私に洗えってことらしい。

ハイハイ

洗いますよ。

店長の分も洗い終え洗浄機の中に。

まだ、そこに立っている店長は何か言いたげだ。

「……何かご用ですか?」

「あぁ……吹っ切れたか?」

なにが?

首を傾げ意味がわからないと答える。
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