逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 太陽の言葉に怪訝そうに眉をひそめる。


「あ、いや。女癖は悪かったな。お前の悪名は聞いてる」
「それは……」


 女癖が悪いと言われると否定はできない。沙耶と知り合ってからはサッパリだが、それ以前は決して褒められたものではない。


「いや、でもだな、俺だって最近は……」
「お、なんだ。いい加減落ち着く気になったのか? 俺としては三十で結婚なんて早すぎると思うけどな」
「そこまでは……まだだが」


 結婚どころか一度もそれらしい雰囲気で二人きりになれていない。
 それでも沙耶を諦める気にはなれない。


 あの誕生日パーティーでは、太陽は従兄弟の美鶴と一緒に沙耶を口説いていたのだ。


 まさかとは思うが一応釘を刺しておこうと口を開きかけた瞬間、
「そうそう美鶴がさー、ほら、あんときの名前も知らなかった彼女、とうとう探し当てたんだぜ。これこそ奇跡のピュアラブ!」
と、太陽が基を不意打ちで殴るような発言をした。




< 103 / 322 >

この作品をシェア

pagetop