逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
そして迎えた、約束の日曜日。
朝の八時に、少し緊張しながらアパートから少し離れたところにある駐車場に向かうと、停車している、美しいメタリックレッドのマツダロードスターの運転席から、基が足早に近づいてきた。
「沙耶、おはよう」
「お……おはようございます……」
そういえば、フォーマルではない基を見るのは初めてだった。
濃紺のジーンズにプリントTシャツ。そして着丈が長めのワークジャケットを羽織っている。
なんでもない格好だが、スタイルがいいのでまるで雑誌からそのまま抜けてきたモデルのようだ。
そんなつもりはないのに、つい見とれてしまう。
「沙耶、可愛い」
かけていたサングラスを外して、基は目を細める。
そこで初めて、我に帰った沙耶は首を振った。