逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「小学生……雨宿り?」
沙耶の思い出の王子様であるはずの美鶴は、あっけに取られたようだ。
その瞬間、いけないことを聞いてしまった気がした。
自分の手で、心の一番無防備なところを、刃物で突いたような気がした。
やりどころのない羞恥で頰が染まる。
「……ごめんなさい、忘れて」
沙耶は泣きたくなり、慌てて後ずさろうとしたが、足首に痛みが走り、ふらりと倒れそうになった。
「沙耶さん!」
美鶴が叫ぶ。そして次の刹那、手を伸ばした美鶴の腕の中に、そのまま引き寄せられ、きつく抱きしめられていた。