逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

「不二の秘書を務めております、神尾と申します。志倉沙耶さんですね」
「……はい」
「これをどうぞ」


 目の前に、白地に金で優雅に縁取りされた封筒を差し出された。

 差し出す神尾は一見穏やかそうに見えるが、有無を言わさぬ迫力がある。


「これはなんでしょう」


 受け取ってはいけないと沙耶の本能が叫んでいたが、場の雰囲気に飲まれ、受け取ってしまった。

 表には【志倉沙耶様】と書かれている。

(私宛て……?)


「今日の夜にある、俺の誕生日パーティーだ。来てくれ」
「……はい?」


 沙耶は呆然としながら、うんざり顏の神尾と満面の笑みを浮かべる基の顔を見比べた。


「なぜ私が?」
「そうですよ、基様。彼女だってお困りでしょう」



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