逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

「基、ごめんね、こんなの、私のために、買ったなんて、ごめんね……!」


 基にしがみついて沙耶は叫んだ。


「沙耶……」


 基は優しく沙耶の背中を撫でる。


「違うだろ」
「え?」
「こういう時は、ごめんねじゃなくて……」


 沙耶の次の言葉を待つように、目を細める基。
 ハッとして答えた。


「あ……ありがとう?」
「ついでに『基、大好き』って言ってくれたら最高」
「もうっ!」


 はじけるような笑顔になる沙耶の頬を両手で挟み、基は額をコツンと合わせた。


「本当はもう少し先にプレゼントするつもりだったんだが、こんなことになったし、落ち着くまでここで二人で暮らせばいい」
「いいの? あ、でもここに持ってきたいものがあるんだけど……」



< 257 / 322 >

この作品をシェア

pagetop