逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 基は持っていたワイングラスをテーブルに置き、両腕で沙耶を抱きしめる。そして沙耶の首筋に唇を押し付けささやいた。


「沙耶、緊張してるのか」
「……してる……ような気がする。ううん、してる……」


 愛する男と二人きりになって、緊張しないすべがあるなら教えて欲しいくらいである。


「もっと楽にしたらいい」


 基は指で沙耶の髪をすき、首筋を撫でる。


「そう言われても、ドキドキするんだもん……」
「男としては複雑だな。ずっと俺にドキドキして欲しいけど、こうも緊張されると、沙耶をいじめているような気分になるし」


 クックッと笑って、基は両手を沙耶の肩に乗せ、自分の方を向かせ口付けた。


「沙耶、好きだよ」



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