逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「さやっ……」
息も絶え絶えになりながら己の体に寄り添う沙耶を見上げると、
「どうしよう……基、可愛い」
目をキラキラさせた沙耶が、花のような笑顔を近づけてきた。
「基、もっと見せて……私のこと好きって目、見せて……」
その瞬間、基の目にはそれまでずっと、ウブで清純な天使のようだと思っていた沙耶の可愛いお尻に、悪魔の尻尾が見えたような気がした。
(もしかして俺は、とんでもない天然小悪魔に捕まってしまったんじゃないか?)
だが後悔先に立たず。
沙耶の「お勉強」は彼女がそれから数時間続き、
「なんだか眠くなってきちゃった」
と、いう一言で無情にも切り上げられたのである。
その後、基がシャワー室で滝行のように冷たい水を浴びたことを、沙耶は知る由もなかった。