逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
簡単に身支度を整えたあと、基と沙耶は車でソルシエールへと向かった。
洗濯してアイロンをかけたユニフォームを抱え、ソルシエールの入っている雑居ビルの階段を登る。もちろん基も一緒である。
「ソルシエール……フランス語で〈魔法使い〉だな」
基が看板を見ながら、ふっと微笑む。
「えっ、そうなんだ!」
(確かに社長は魔法使いかもしれない。だって私に魔法をかけてくれたんだもの……。)
「こんにちは」
ドアを開けておずおずと中に声をかけると、
「さーやーちゃーん! ビックリしたよ、心配したよー!」
砂糖菓子でできたお人形のような潤が、飛び出してきた。