逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 さらにクスクスと笑うと、基はムキになって、
「だが仕組みは知ってるぞ」
と、微妙におかしなことを言い出した。


「仕組みって……ふふっ……」
「沙耶、笑うな」
「うんうん、ごめんね?」


 玉ねぎとハムのマリネと、ジャガイモとニンジンの付け合わせ、チキンソテー、コンソメのスープというメニューに、瓶詰めオリーブとワインを用意する。


「乾杯」


 グラスを合わせて、沙耶と基は時間をかけてゆっくりと食事をとる。
 基本的に一人の食事しかしてこなかった沙耶にとっては、こんな時間も贅沢で、夢のような時間だった。


 食事を終えて、片付けた後は、それぞれシャワーを浴びた。
 そういえば基から一緒に入ろうとは言われなかったので、ほっとするような残念なような、不思議な気持ちになった。



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