逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 口にはストライプのマットをくわえている。

 年代物のテーブルが濡れないようにという配慮なのだろうが、こういうところに基の育ちの良さを感じて、沙耶は微笑ましく思うのである。

 だが基は水さしとグラスをテーブルの上に置くと、手にした布製のマットを、両手でつまみパッと広げて見せた。


「沙耶、見てくれ」
「え?」


 なんの変哲も無い、正方形の水色と白の縦縞のマットである。


「なあに?」


 すると基はそのランチョンマットをくしゃくしゃに手の中で丸めて、またパッと広げて見せた。


「なんと、ストライプがボーダーに!」
「……」


 縦縞が横縞になっていた。



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