逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「沙耶ちゃん、どうしたの?」
エレベーターの中で唇をかみしめうつむく沙耶の顔を、潤が心配そうに覗き込む。
「……なんでもないです」
心配させるのが嫌で沙耶はそう答えたが、
「もしかして、軽薄御曹司に何かされた?」
と、確信を突かれてしまった。
「あの……」
彼が自分を追いかけてフロアを出て行ったところを見ていたのだろう。
なんと答えたものかも迷っていると、
「あのさ、踊ってるときの沙耶ちゃん、めちゃくちゃキラキラしてたよ。そりゃプロじゃないってわかってるけどさ、そういうの関係なしに、すごく素敵だったからね。ありゃ刺激に飢えた御曹司たちなんかノックアウトだよ。魅力的だったもん。だからその……あんまり気にしないように」
「うん。でも、そういうんじゃないんです……」