逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
沙耶は「はぁ……」とため息をつき、それから潤を見上げた。
「ここだけの話にしてくださいね」
「うん。なぁに?」
「私……唇に異性からキスされたの、初めてだったんです……」
「……えええええ!!!!!」
心配顔から一転、のけぞるほど驚く潤に、沙耶は顔を真っ赤にしながらにらみつける。
「ちょっと声が大きいです!」
「ごめん、でも、ちょっと意外で! 沙耶ちゃん、もしかして男嫌いなの?」
「まぁ、ちょっと男性不信なところはあります。父のこともあって……」
「そっか……じゃあ怒って当然だな。ごめん、簡単に忘れろみたいに言って」
「いいんですよ。潤くんが悪いわけじゃないですし」
(それに私が怒っているのは、半分自分にもだし……。)