逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
(まさか彼も同じ気持ちなの? でも……だからって……。)
そうやって思い悩みながら駅に向かって歩いていると、沙耶の少し前に、黒塗りの車が徐行しながら停車する。
そして滑らかにパワーウインドウが降りて、一人の男が嬉しそうに顔を覗かせた。
「ああ、やっぱり。まさかこんなところで会えるなんて運命じゃないかな」
「……あっ!」
沙耶は驚いて目を丸くし立ち止まる。
声をかけてきたのは、基の誕生日パーティーで沙耶に最も熱心だった二人のうちの一人だったからだ。
男は車を降りると、足早に沙耶に駆け寄る。
「お会いできて嬉しいです」
「あの……」
「ああでも、本当に実在する女性だったんだなって、今胸をなでおろしてるよ」