君がくれたもの


それから1時間くらいして、

手術中のランプが消えた。

みんなが立ち上がると、すぐに出てきた医者。

「日菜子は?!」

思わず詰め寄ると、

帽子を取ってグジャっとした医者は

「一命は取り留めましたが、何らかのショックでいつ目を覚ますかがわかりません…。

今は、日菜子さんの生命力を信じて待つしかないです…。」

そう顔を歪めて話す医者に俺は膝から
崩れ落ちた。

何で早くもっと日菜子の悩みに気づけなかったんだろう。

何で今日バイトを休んで日菜子といなかったんだろう。

後ろからはおばさんと大翔くんと、優香と野田のすすり泣く声。

和樹と一平の悔しそうな声が響いていた。


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