あの頃のように笑いあえたら
池のほとりに仲良く並ぶ2つの切り株。

ーーまだあったんだ。

少し大きなのは、源。小さいのは私。

あの日と同じ、小さな方の切り株に腰を下ろす。

改めて周りを見渡すと、やはりあの頃のままだと感じた。

でもどことなくよそよそしく感じるのは、私が変わったからだろうか?

持って来た大きめのブランケットをかぶり、膝を抱える。

ただでさえ静かな地域の中にある森の中。

時々聞こえる鳥のさえずり以外、ほとんど何も聞こえてこなかった。

木々の間からこぼれる陽射しや、風で少しだけ波打つ池の水面を眺めてすごす。

暫くの間静かな空間に身を置いていると、少し怖くなってきた。

周りの世界から、自分だけ取り残されているようで。

賑やかすぎるのは苦手だけれど、静かすぎるのも、不安をあおる。
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