あの頃のように笑いあえたら
「……わたし、もっ。源が、好き」

もう彼には伝わっていることは分かっていだが、私はやっとの思いでそう言い、源の背中を抱きしめる。

「……ありがとう」

耳元で、源の声が響く。

ああ、もう何の言葉もいらない。
源も、私を好きでいてくれた。

今までのあの優しさは、源の気持ちだったんだ。

「……っく、っく」

涙の止まらない私を、キュッと強く抱きしめてくれる。もう、この優しさに甘えていいんだ。

「はは、泣きすぎ」
「っく、だって……」

嬉しくて、嬉しくて。

そんな一言じゃ足りないくらい。

源はいつもしてくれるように、私の頭を撫でてくれる。

それは、いつもよりずっと暖かく感じられた。

気持ちが伝わるって、きっとこういうことなんだ。

「来てくれて、ありがとうな」

こんなに近くに源を感じたのは初めてだ。彼の鼓動、呼吸、全てを全身で感じられる。

「……うん」

「1人で、よく来られたな」

「もう、子供じゃないよ。でも、ちょっと怖かったけど」

そっか、と言ってまた背中の腕に力が入る。
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