柴犬~相澤くんの物語り
 夜になり辺りが暗くなると、おれたちは食料を探しに出かけることにした。

 遠くのほうに輝くネオンを目指し歩いていくと、そこは飲食店の立ち並ぶ繁華街だった。

 「おれが探してくるから、あんたは、ここで待ってろ」

 繁華街の入り口付近の電柱の陰を顎で示す。

 「そんな……一匹じゃ心配ですから私もついて行きます」

 おれの前を歩き出そうとする彼を

 「だめ! あんた目立ちすぎるから、大人しくここで待ってろ」
 と、諭す。

 「……ハイ…気をつけて下さいね。危ないマネはやめて下さいね。何かあったらすぐ私を呼んで下さい」

 高宮さんは、鼻をクンクン鳴らしながらおれを見送った。
 
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