柴犬~相澤くんの物語り
それから一度も振り向かないで一目散に走り続け、なんとか住み家にたどり着いた。
「ハァハァ……あいざわ君、だ、だいじょうぶですか?」
息を切らしながら高宮さんが尋ねる。
「背中が痛いけど骨は折れてないみたいだし平気だ。それよりこれ」
ずっとくわえて走っていた肉を彼に見せた。
「転んでもただじゃ起きねえぜ。今夜の夕食だ。ごちそうだろ?」
「……こんなはずじゃなかったのに……私はただ君と楽しく暮らせたら…それだけだったのに……すみません…君にこんな辛い思いをさせてしまって……」
目の前の肉を見て高宮さんが涙をこぼした。
おれは泣いている彼を、まじまじと見つめてからにっこり笑った。
「楽しいよおれ。おれ、高宮さんがいてくれたらそれでいいよ」
パッと顔を上げた彼が
「相澤くぅん、だいすきです」
突然スリスリとすり寄ってきた。
さっき泣いてたのに現金なやつ。
でもなんだか嬉しくておれもスリスリしてやった。
それから仲良く分け合って肉を食べ、やっぱり高宮さんのお腹にひっついて丸くなって眠った……。
「ハァハァ……あいざわ君、だ、だいじょうぶですか?」
息を切らしながら高宮さんが尋ねる。
「背中が痛いけど骨は折れてないみたいだし平気だ。それよりこれ」
ずっとくわえて走っていた肉を彼に見せた。
「転んでもただじゃ起きねえぜ。今夜の夕食だ。ごちそうだろ?」
「……こんなはずじゃなかったのに……私はただ君と楽しく暮らせたら…それだけだったのに……すみません…君にこんな辛い思いをさせてしまって……」
目の前の肉を見て高宮さんが涙をこぼした。
おれは泣いている彼を、まじまじと見つめてからにっこり笑った。
「楽しいよおれ。おれ、高宮さんがいてくれたらそれでいいよ」
パッと顔を上げた彼が
「相澤くぅん、だいすきです」
突然スリスリとすり寄ってきた。
さっき泣いてたのに現金なやつ。
でもなんだか嬉しくておれもスリスリしてやった。
それから仲良く分け合って肉を食べ、やっぱり高宮さんのお腹にひっついて丸くなって眠った……。