不倫のルール
**********


入社三年目の七月。もう少しで二十三才になる。

社会人になって、友達の紹介で知り合った人と、二回お付き合いを始めた。

年も近いし、一緒に食事をしたり、話をするだけなら、別によかったんだけれど。

それ以上の興味を、相手に持てる事もなく……「別に」なんて言ってる時点で、相手に失礼だよな。

父と似ている所が見つけられなかったのも、よくなかったのだろうか?

二~三ヶ月付き合って、すぐに別れてしまっていた。

「瀬名(せな)繭子!そのファザコン、何とかしないと!あんた、一生独身(ひとり)でいるつもり!?」

高校の同級生で仲のいい美冬(みふゆ)に、バチン!と強めに背中を叩かれた。

いっ!……マジで痛いから!

「“不倫”は、もうイヤなんでしょ?だったら、そういう条件の人をきちんと見なきゃ」

会社の同期だけど、大卒で入社なので私達より二才年上の玲子(れいこ)さんには、静かに諭される。

三人とも、同じ市内に自宅があり、職場がある。酒好きという共通点もあってか、美冬と玲子さんと三人で飲んだら、あっという間に仲良くなった。

私の仲のいい友達は、後一人。小学校から高校まで一緒だった同級生の明奈(あきな)。

明奈は、県外の大学に進学し、そのままそっちで就職した。

「都会の“デキル女”になるの!」

なんて言ってる。

< 21 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop