不倫のルール
ダメダメ!柴田さんは運転中なのに!そう思って頭を振るが、またすぐに瞼が下がる。

私、今朝四時過ぎには起きたんだ。遠足に行く小学生のように興奮していたから、大丈夫だと思ったんだけど……

ゆっくりと、外の景色が見えなくなった──

「……ちゃん、繭ちゃん!」

パッ!と目を開けて、身体を起こそうとする。シートベルトをしているので、思うように動けなかったが。

目の前に柴田さんの端正な顔があって、固まる。

「っ!……ごめんなさい!寝てました……」

「うん、おはよう!」

ニッコリ微笑んで、そんな風に言われてしまった。

寝起きに、柴田さんの顔を間近で見るのは、心の準備ができていなくて、うまく対応できません……

「大丈夫!よだれは、拭いておいたから」

「っ!!」とっさに口元を右手で覆う。

よっ、よだれ~~!!??

「嘘、嘘!冗談だから」

柴田さんは、クスクス笑いながら言った。

「もう、柴田さんの意地悪!」

上目遣いで、睨みながら抗議した。

車から降りて、遊園地の入場口を目指して歩いた。

到着したのは、やはり隣県にある遊園地だった。車で三時間以上はかかるが、遊園地の規模も大きくなり、アトラクションもハードになる。

「私、ここ初めて来ました」「うん、俺も」そんな会話をしながら、どんどんテンションが上がってくる。

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