不倫のルール
入場口が見えた時、私のスイッチが入った。

隣を歩いていた柴田さんの左腕を掴んだ。

「柴田さん、行きますよ!」

柴田さんの腕を引っ張って、走り始めた。

それからは、ずっと私のペースだった。お天気がいいせいか、人も多かった。アトラクションの待ち時間に、パンフレットを見ながら、次のアトラクションを決める。

そして、次々と絶叫系のアトラクションを制覇していった。

待ち時間はあったものの、四つを連続で乗り終わった後に、柴田さんに腕を掴まれた。

「繭ちゃん、ちょっと休憩しよう」

スマホを見たら、十二時を過ぎている。

「ごめんなさい!なんかおもいっきり私の乗りたい物だけ、乗ってましたよね」

今さらだが、柴田さんに小さく頭を下げた。

「うん。繭ちゃんについていく為に、俺結構がんばったよ。とりあえず、お昼を食べて休憩しよう」

眉尻を下げて笑いながら、柴田さんが言った。うっ……柴田さん、本当にごめんなさい!

「あの!簡単な物だけど、私お弁当を作ってきたので、食べてください!」

「マジッ!?朝、早かったのに……」

柴田さんは、目を見開きながら言った。私は、コクンと頷いた。

「時間もなかったし、朝も早かったので、本当に簡単な物です。“お弁当”と言える程の物でもないんですが……」

「繭ちゃんが作ってくれた物なら、すごく嬉しい!」

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