不倫のルール
挟んだレタスやきゅうりの緑もいいし、赤みは、プチトマトを添えてごまかした。

急な思いつきだったけど、我ながら、うまくできたのではないかと思っているのだが……

ドキドキしながら、柴田さんの顔をそっと見る。柴田さんは満面の笑みだ。

「どれもうまそうだ。いただきます!」

きちんと手を合わせて言った後、柴田さんは牛肉を挟んだ物を手に取った。私も手を合わせた後、ハム・チーズを手に取りながら、柴田さんの反応を伺う。

「うまい!!この牛肉のやつ、すっごくご飯と合ってる!」

「っ!よかった……たくさん、食べてくださいね!」

私は、ホッとしておにぎらずを口にした。

それからも柴田さんは、何度も「うまい!」と言って、持って行ったおにぎらずを、きれいに食べてくれた。

お世辞もあるだろうが、柴田さんが本当においしそうに食べてくれたので、とても嬉しかった。

タッパーを片付けて、二人でフ~ッと息をついた。太陽の光は注がれているが、風が爽やかで、暑くも寒くもなく気持ちいい。

「デザート、デザート……」

今朝、コンビニで買ったチョコレートを取り出した。

「食べます?」と、柴田さんに差し出したけど断られた。

「本当に別腹なんだ……」

ニコニコとチョコレートを食べる私を、呆れ顔で見ている。

「腹いっぱいになって、なんか眠くなってきた」

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