笑顔のチカラ~笑う門には福来る~
トントン
ドアのノック音に眠気が飛んだ。
誰だろう。
水木さんかな?
「こんにちは、春野さん」
「谷松先生!えっ、どうして・・・?」
「春野くんのこと、秋本くんと冬木さんから聞いたの。
今日も来なかったし、ちょっと様子を見に来たくて」
そっか、今日は出校日だったんだ。
大樹くんとるなさんに話を・・・
あっ!
「あの、先生、兄は今夜が山かもしれません・・・」
「え・・・?ウソ・・・」
先生の目に、早くも涙が溜まっている。
「私もウソって信じたい・・・!
でも、もうお医者さんもどうにもできないみたいで・・・
だから先生、お願いがあります」
私、見つけたよ。
私がお兄ちゃんにできる、お兄ちゃんを笑顔にできること。