〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。

ピンポン。

「はい」

「来ちゃった」

「…用は無い。帰れ」

「やだ、つれない」

「仕事は?おいおい、…勝手に入るな…」

「だって、玄関先で喋るのもなんでしょ?すぐ帰るから」

「だったら、…別に珍しくも無いだろう?同じ造りなんだから」

「そうねぇ」

この部屋にはまだ女の陰は無いのかしら。

「ねえ?彼女ってどんな人?」

「関係無いだろ?」

「うん、関係無〜い」

関係無いけどなんだか知りたい。

「…会社の子だよ」

「あー、受付とかしてるような子?」

「違う。…事務職の子だ」

へえ、チャラく無いのね。それは受付の子にも失礼か。
だけど、あの子達は男狙いの感があるから。これも勝手なイメージね。ごめんなさい。

「ふ〜ん。同期?」

「…違う。…後輩だ」

あら、これも勝手なイメージだけど。
仕事の出来る者同士、同期と長い付き合いみたいなのかと思っちゃった。

「澤村さんはいくつ?」

「俺の歳を聞いてどうする」

「まあ、まあ、いいじゃない。30前後?」

「ああ、31だ」

「彼女は?」

「…28だ」

俺と同い年か。
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