〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。

玄関先で腰が崩れ落ちそうになった。
支えられながら甘い口づけが続いたから。課長...終わらない。

ん、...思い出した。
俺が拗ねたらこうしてくれって言われた事。
好きだって言ってキスをする事だった。

偶然とはいえ、自分から進んでしてしまった。
だからかも...まずいかも。

「京、俺の機嫌をとってくれるのかな」

やっぱり、そう思うよね。

「あ、いや、あの、これは偶然で」

「ま、どっちでもいい。どっちにしろ頂くモノは頂くから」

どうしてこういう流れに...。私が悪いのか。

ヒョイと軽々抱き上げられた。
咄嗟に首に腕を回した。

「あ、課長?」

恐る恐る尋ねようとした。無駄だとは思ったけど。

「京は軽いな。楽勝楽勝」

そんな事では無くてですね。
片方ずつヒールを脱がされ落とされた。

「一杯しちゃおうかな。なんだか、嬉しくなったし」

ひえ〜。そんなぁ...。
ドクンドクン鼓動が響き合う。

「課長〜」

「...康介のやつ、なんの話があるっていうんだ」

え?

「私も知りません」


片手で器用に寝室のドアを開ける。

「そうだよな。アイツは俺に言いに来たけど、なんの話だとも言って無かった。...なんなんだ」

ゆっくり下ろされた。

なんとなくは解る。
だけど、...言えない。

前屈みの課長を引き寄せた。

んー、チュ。

「京...」

「ダメですよ。今...そんな事考えたらダメです。
...ダメですよ」

「お、...京。上手くなったな。俺の操り方。
それともこれは誘惑かな...期待に応えないとな」

「あ...課長」

とんだ薮蛇になった...。
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