〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。


陽人の顔、つい見てしまった。

...ハハハ...。だから、言ったじゃないかって顔よね、その顔は。
...ごめんなさい。本当に、初対面の男の人に対する、警戒する意識が足りませんでした。軽率でした。

康介さんに視線を戻した。

「ん?どうした」

「あ、えっと、今度お店行ってみてもいいかなって」

「いいよ。でも、...色んなタイプが居るから、きっと驚くぞ」

綺麗な人じゃない人?って事かな。
ジッと顔を見てしまった。...いけない。

「また...そんな顔して」

ゔ。どんな顔…?
お店仕様の、壁ドンみたいな事、またされるのかな。

「つい、考え事してて…」


…はぁ、陽人が居て良かった。居なけりゃ、今頃、京の事、壁に追い込んでたな。
京、俺のそんな態度や仕草を仕事柄だと思ってるみたいだけど、...それは大きな勘違いだ。
俺はホストをしてる訳じゃないんだぞ?

女の格好した奴が女を壁に追い込んでると思うか?
仕事でそんな事はしない。見た目が女なヤツが男に壁ドンするとでも?

京は混同している。

俺のアヤの部分を見ながらも、男だという印象が強いという事か。
...それっていい事じゃないか?

「京、もうお泊りしに来ないのか?約束したのに」

「あ、でも、流石に...」

あ、もうー、康介の奴、何言ってやがる。
この場合、俺は京の味方につくべきなのか?
それとも、京を庇う事はもう余計なお世話、お節介になるのか?
傍観していればいいのか?
...どうしたらいい。
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