〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。

あの時と一緒だ。
ベッドの足元のライトだけの明かりの中。
朝まで抱き合って寝た。
違うな、厳密には抱いて寝た、だな。

薄い布越しに感じた前回の京の身体の感触は今回は少し違った。
京の着ている物は厚かったし、俺もTシャツを着ていた。
誰かと一緒に寝るなんて、気が休まらないんじゃないかと、俺はずっと思っていた。

小さくて温かい塊はこんなにも安らぐ。
不思議なやつだな、京。
少しは危険も察知したんだろ?
なのに自ら虎穴に入って来るような事をして。
俺も信用されたもんだ。

京は自分からボーダーラインを引いたんだな。
この先、これ以上は無いからねって。
つまり、ここ迄はOKだと判断した訳だ。

拓が知ったらどう思うかな。
拓の大人振りもよく解らない。
男なんだから、許すなんて事はまず無いのに。
許す振りをする。
自分の中のフラストレーションはどうしてるんだ。
それが大人になると言う事か。

俺だって。
俺のフラストレーションは、...この先、長い付き合いになりそうだ。

ここまではOK。
俺は京の知らない許可を取り、おでこにキスをした。
これはこれでなんだか萌えるな。
癖になりそう、このパターン。

「う、う、ん、ん、...」

起きたのか?セーフか?
心置きなく抱きしめておこう…。
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