〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。

「京、好きだよ。
それだけは知ってて欲しい。
俺のこの気持ちは変わらない。今までだって、何も変わらなかった。
もう6年越しだ。思いは固まっている。
他の誰かに惹かれる事も無いだろう。
長くなればなる程、他の人は全く対象にならなくなるんだ。俺はね。
ふぅ、俺は一人で何を話しているんだろうな。
聞いてくれてる訳でも無いのにな。
京…凄く大切に思っているよ」

俺の思いは京を混乱させる。
だから、今は何も求めてはいけない。
京は吉澤さんとの事で頭が一杯だ。

「京、好きなだけ泣いていいから。
俺で良かったら、飯も付き合うし。
なんなら遊園地だってドライブだって。
いつだってどこだって付き合うぞ?
ああ流石にエステに行こうって言われたらそれは一緒には行けないかもなぁ。かもなぁじゃなくて行けないな。
食べ放題のケーキバイキングも行くか?
買い物に行くなら荷物持ちするから好きなだけ買っていいぞ?
しれっとジュエリーショップなんかに連れ込んで、俺に強請るなよ?
…一応格好つけても、そこそこのモノしかまだ買わないからな」

「…クスクス」

「…京!?いつから起きてた?」

京…泣き笑い…。

「…ケーキバイキングと、…ドライブ。それから、映画と買い物がいいです。
…ちょっと前からです」
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