あやめも知らず
元の世界へ帰る方法を探すことがこの世界で生きるための希望だと思っていた。
しかし、もはや今はそんなこと、どうでもいいと思ってしまっている。
シンさんの優しさを温かいと感じる。
王子の話をする姿を可愛いと感じる。
店先で店主が見ず知らずの私に話しかけてくれたことや、訪れた学校への興味。
この世界はパラレルワールドなのだろうか?
夜に窓から夜空を見上げると星が見える。
その星が美しいと感じる。
この世界のあらゆるものに惹かれてしまっている自分がいる。