可愛い弟の為に
「…桃ちゃん」

隣に座っている桃ちゃんの目。

怖い…。

人形みたいに見開いて周りの状況を見ている。

「君は一体…?」

「ヲタクネットワーク」

「…はい?」

桃ちゃんは僕を見て、舌を出した。

「リアルでも確かにいっぱい知り合いはいるけど…
ネットの世界でもいっぱいいるの、知り合いは」



桃ちゃん、一体何者?
貴女の本業は…保育士?
それとも…ネット住人?



「念のために以前から色々調べていたら出てくる、クロの話題が。
高石家全部、私の頭に入ってるから」

桃ちゃんは人差し指で自分の頭を突いた。

「…怖いよ」

「うふふ。ちなみに至さんと透さんは限りなくシロ」



…完璧なシロじゃないのか。



「お義父さんは…愛人何人かいるよ」

「いつか刺されるね、母さんに」

「お義母さんの交遊関係があちこちにあって…。
あ、愛人はいないかな。
お友達が沢山。
だからお義父さんが何しても大丈夫みたいよ」

「桃ちゃんだけは敵に回したくない」

「うふふー!
浮気しなければ敵に回る事もないから」



絶対にしない。
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