可愛い弟の為に
「何か食べたいですか?」

しばらくしてようやく泣きやみ、ティッシュで豪快に鼻をかむ桃子さんを見て言うと頷いていた。
まだ10代、披露宴の間もほぼ何も食べていなかったのできっとお腹が空き過ぎているだろうなあ、とは思っていたけど。

僕は桃子さんの隣へ行き、メニューを渡す。

「桃子さん、どうぞ」

と言った瞬間、、腹に鈍い痛みが。

…桃子さんの足が僕の腹に突き刺さっている。

蹴りを入れられた。
透にも入れられたことがないのに。



しかもスカートだったのでパンツ丸見えですよ。



「ちょっと、さっきから聞いていたらもうなんだかイライラする!!」

「何にですか?」

僕は桃子さんの足を退けて隣に座ってやった。
嫌がっているみたいだからちょっと嫌がらせを。

「何で私に対して敬語なの!?なんで呼び方『桃子さん』なの?」

「…はあ?」

そんな事で怒っているのか?

「普通に話してよ!
それに桃子さんは止めて」

「じゃあ何て呼べばいいの?」

僕は何でも良いけど。

「桃子でも桃ちゃんでも。
あなたみたいに10歳も離れている人間から『さん付け』で呼ばれたら虫酸が走る」



虫酸が走るって…。



「じゃあ10歳も離れているので桃ちゃん、で」
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