BLUE SUMMER
靴を履いて外へ飛び出ると、私の心とは裏腹に空は綺麗な色をしていた。
夕焼け。澄んだオレンジがどこまでも続き、青と紫とのグラデーション。
「いやんなっちゃうなあ。」
私はポツリと呟いた。
こんな綺麗な空を見ても私の心は晴れてくれないんだから。
寧ろその逆。
世界にはこんなに綺麗なものが存在するのに、なんで私の周りには汚いものしか存在しないんだろう。
そうやって私はどんどん卑屈になっていく。