君が好きになるまで、好きでいていいですか?


bububu………


「ったく、しつこい………」

携帯に出ようとした慧斗の袖を思わず引いていた

「…………万由?」


「あ……………ごめん」

すぐに手を引っ込めると、慧斗が携帯をテーブルに戻した


bububu………bububu………bububu………

 プッ

そのまま鳴り続けていた携帯が止まった


「……………慧ちゃん?」


「万由、おいで……」

そう言って優しく手を引かれて、ベッドに入った





定期的に鳴り続ける慧斗の携帯の音も、もう耳に入ってこない。








「万由…………そんなに思いっきり目を瞑らなくても暗くしてあるから目を開けて………」


沢山のキスが、チュッとリップ音と一緒に万由に降りてくる

…………わかってる、わかってるんだけど

「ん………あっ」

慧斗のゆっくり迫る手に、
どうしても身体が反応と一緒に捩れて逃げてしまう

「慧ちゃん………や、待って……」


初めての万由の身体を、慧斗は大事に優しく包み込む

「大丈夫、万由かわいい………」

彼に身を任せて、なんども「慧ちゃん……」と、名前を呼んだ




私、本当に慧ちゃんの彼女になったんだよね

もう、ずっと一緒にいられるんだよね


ねぇ………慧ちゃん






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