君が好きになるまで、好きでいていいですか?


土曜日曜でも、朝は遅くてもだいたい7時には起きて、朝食を食べてから洗濯と掃除を始め、昼になる前に近くのスーパーに買い物に行く。

歩美さんには『主婦か!!』って言われた


モソモソと、重たい頭と幾分筋肉痛の様な感覚の自分を奮い起たせて、目を覚ました


「あれ?」


あ……………ここ、慧ちゃんのうちだった

肌に触るベッドシーツに昨夜のことを思い出し、すぐにベッドの中へ戻って顔だけ出した


「慧ちゃん?」

シン……と鎮まっている部屋に人の気配が感じられない

どこいったんだろ…………
もしかして、仕事に? どうしよう。


昨日脱いだ下着と、部屋着のワンピースを着て、部屋を見回す


「……………」

 

ガチャッ


「あ、万由起きてた?ごめんごめん、出掛けてた」

コンビニの袋を持って慧斗が帰って来た




こんなに朝から?

時計を見れば、時間は朝の6時半


「冷蔵庫に何もないし、朝ごはん買って来た。食べる?」

「うん」

そうだ、本当だったら昨日買い物行って簡単な朝食くらい作る予定だったのに………


おにぎりや、サンドイッチがテーブルに並ぶ


「コーヒー入れよっか?万由はカフェオレだったっけ?」

「ううん、慧ちゃんと一緒でいいよ」

コーヒーが二杯、同じ柄のカップに入れられてテーブルに置かれた


「……………………ありがとう」


彼の笑顔が穏やかでゆるゆるとした朝でした






< 39 / 333 >

この作品をシェア

pagetop