君が好きになるまで、好きでいていいですか?
「リア充なのね。結構なことで」
今日は、部署内のミーティングルームのテーブルでお弁当を広げた
歩美さんが私の作ったお弁当から卵焼きを取り上げて口に運ぶ
慧ちゃんの話はいままで何度だってしてたけど、今回はこれから先経験豊富な歩美さんに聞きたい事がいっぱいで、何でも貢ぎます。どうぞ取り上げてください。
「仕方無いから聞いてあげるわ。で、土日はずっと一緒だったの?」
「ううん、土曜日の夜まで一緒にいた」
「夜?」
土曜日、二人で買い物にいった。
と、言ってもインテリアや、雑貨をウィンドウショッピングしながお昼を外食店で済まし、スーパーで買い物がてら今度は万由のうちに行って、夕飯を作って二人で過ごした。
「一般的なラブラブ週末ね。」
「でね、合鍵貰ったの。これ」
歩美の前にミニィちゃんのストラップのついた鍵を見せた
「おお~っ!こればっかりは私も貰った事がないなぁ」
さすが幼馴染みとしての付き合いが長いだけある、と感心する歩美に対し万由は小さく息をついた
「…………このストラップ、慧ちゃんの鍵に付いてるミッキーとお揃いなんだ」
「何か問題でも?」
「去年、私も同じやつもらったんだ確か。
会社の人とディズニーランド行ったって、和音さんとだったんだぁ」
よく見れば少し年期のはいったストラップ
「それって…………」
たぶん和音さんが使ってた鍵だよね
「なんの問題があるの? 元カノから鍵を受け継いだんだから完璧じゃないっ。ストラップが気になるんなら返せばいいじゃん」