それでも君を愛せて良かった




「ごめんね、待たせて。」

息を弾ませ、僕はあの子の…ファビエンヌの部屋を訪ねた。



「父さんはもう眠ったから、心配することないよ。
気兼ねなく朝まで話そうね。」



わかっていた。
僕のやっていることがまともじゃないことは。
だけど、わかっていても止められない。
会いたくて会いたくて…どんなに忘れようと抗っても、僕の頭に浮かぶのはファビエンヌのことばかり。




「ファビエンヌは、とても長い間ずっとここに一人でいたんだね。
寂しかっただろう?
でも、これからは僕が毎日来るからね。
もう二度と寂しい思いはさせないよ。」

僕は、彼女の手に僕の手を重ねた。
ただ、それだけのことなのに、僕の心臓は速さを増す。
すべすべした感触を確かめたくて、そっと手を動かす度に、僕の顔は熱くなり心臓はますます速さを増していく。



「ファビエンヌ…
僕、飾り職人だって言ったよね。
今度、君に似合う髪飾りを作ってあげるよ。
それとも、ブレスレットが良いかな?
指輪の方が良い?」

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