上司がキス魔で困ります
まめさんはジッと良悟さんを見上げた後、イヤイヤをするようにして身をよじり、床に飛び降り、良悟さんの足元におでこを擦り付けた。
「気に入られたみたいですね」
「そうか」
私が笑うと、良悟さんがふっと表情を和らげて、しゃがみ込みまめさんの額を撫でる。
「もともと兄が拾ってきたっていうのもあるとは思うんですけど、まめさん女の子だから、イケメンが好きなんですよね」
「お兄さんがいるのか?」
「はい。私に全然似てないんですけど、強くて優しい兄なんです」
ガチャン……!
その瞬間、玄関のドアが激しい音を立てて閉まる音がした。
予想してなかった音に心臓が跳ね上がる。