きっと、また逢える…
「…本当に頼むよ!悠!!しっかりやってくれよ!
俺だってこれ以上フォローできねぇよ!!」
「本当にすいません、中矢さん。」
「とにかく明日からはちゃんとやってくれよ!」
「…はい。」
「じゃあ、明日は10時入りだから。」
「わかりました。お疲れ様です。」
「ああ、お疲れ。」
…ガチャ…バタン
「ハァー……」



…ガチャ
ドン!!
「きゃっ!!」「わぁっ!!」
「すいません!大丈夫ですか?」
「大丈夫です!こちらこそすいません!!あっ…」
「あっ、さっきの……。
とにかく、すいませんでした!じゃあ…」
「あっ!待って!!あなた植木悠さんでしょ?元国体水泳選手の。」
「えっ?なんで……」
「私もやってたから。たいした記録もなくて今は観るの専門だけど。」
「へぇー……。それで何か?」
「イヤ、なにかって訳じゃないけど……」

コツコツ……
「オイ、植木のヤツって元水泳選手なんだって?」
「らしいな。しかも家族揃って有名選手らしいぜ。」
「そんなヤツが何で俳優なんてやってんだよ?」
「しらねぇよ。興味もねぇし。
どうせ、親の七光りだけでやってたヤツが挫折して、出来なくなったから逃げて来たんだろ?
家族の中でも落ちこぼれて居場所がナイみたいな?
どうせ俳優も仕方なしに間繋ぎでやってるだけなんじゃねぇ?」
「違いねぇ!まぁ、どっちにしろ、迷惑な存在だよな!
遊びで現場引っかき回されちゃたまんねぇよな!!」


「クッ……何も用がないなら俺は…なっ!?」
「コラ!そこの二人組!!
ちょっ ムグッ!?ぅんん〜!!」
……ハハハ…コツコツ……


「プハァー!何すんの?」
「それはこっちのセリフだ!!
アンタ何言う気だよ!」
「あんなコトゆわれて黙ってられるか!!一言文句ゆーたる!」
「ちょっと待てよ!!アンタには関係ないだろ?ほっといてくれ!!」
「関係ないってどーゆーコトよ!?」
「言われてるのは俺なんだから、俺の問題だ!!」
「エッ?あっそっか…私が言われた訳やないんか…」
「エッ?って…」
「あんまりの言われ様にムカついて人のコトやって忘れてた……」
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