探偵の彼に追跡されて…
翌日も熱は下がらず起きれそうもないので沙汰郎にメールをして仕事は休ませてもらった。
夕方幸子さんから連絡が有り訪ねて来てくれた。

「どう?」

「すいません心配かけて…まだちょっと熱が有りますけど随分楽になりました」

「どうせ何も食べてないでしょ?お粥作ったら帰るから気にしないで寝てなさい」

美野里は「有難うございます」と言って布団に横になった。

「ホントに何もない部屋ね?所長が心配するはずだわ!」

「……すいません…」

「ねぇ?どうして所長の部屋に行かなかったの?」

と、幸子はお粥を作りながら美野里に聞いた。

「沙汰郎、煩くて。昨日も大丈夫か?何か飲むか?欲しい物はないか?ってゆっくり寝てられなくて」

「アハハハ想像つくわ」

「だから昨日もすぐ追い帰しちゃったんです」

「あらら可哀想に!でも、それだけ?」

「え?」

「他に理由が有るんじゃない?」

「……いえ…」

「さぁ出来た!食べれる?」

「有難うございます。少しだけ」

幸子さんの作ってくれた卵粥は田舎の母を思い出す味だった。

「美味しい…」

「ねぇ何かあってもひとりで悩んじゃダメよ?私は東京のお母さんなんだからね?」

美野里は「はい」と返事をし「お母さんありがとう」と微笑んだ。






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