探偵の彼に追跡されて…
園長先生が倒れてから1ヶ月を過ぎた頃、園長先生が退院され帰って来た。

「園長先生、お身体大丈夫ですか?」

随分痩せて小さくなられた気がする。

「美野里先生にも随分心配かけたね」

「いえ、私は子供達と園長先生のお帰りを待っていただけです」

「ありがとう。美野里先生は順調かね?ここからだと病院も遠いから大変でしょう?」

「そうですね。でも検診には結先生が車で送ってくださるので助かってます」

「ちょっと触ってもいいかね?」

私がはいと返事をすると園長先生は私のお腹に手をあてて

「うん。いい子だ。元気に産まれておいで」

と、まるでお腹の子と会話をしお腹の子の頭を撫でる様に優しくて私のお腹を撫でてくれた。

そういつも園児達の頭を撫でる様に。

「美野里先生、申し訳ないがここを閉鎖する事にしました」

やっぱり… 閉鎖…

「お身体そんなに悪いんですか?」

「いやいや、直ぐにどうこうという話じゃないんだよ。ただ私も随分歳を取りましたからね。今なら子供達の事を責任持って次の住処(すみか)を探してあげれる」

「やっぱり…子供達はバラバラになるんですか?」

「出来るだけ一緒に行かせてあげたいけど全員は無理だろうね…」

「そうですか…」

「それで美野里先生には申し訳ないけど次の所を探してくれないかね?一応美野里先生の事も頼んではみるけどお腹の大きい人を新しく迎えてくれる所は少ないと思うからね」

「そうですね…私なんの資格もないですから…」

「まぁ慌てずに探して下さい。子供達が居なくなっても美野里先生の次の仕事が決まるまで美野里先生を追い出したりしませんから」と園長先生は優しく微笑んでくれた。

 



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