探偵の彼に追跡されて…
「沙汰郎これからは私達の側に居てね?」

「ああ居る。お前達に鬱陶しがられてもずっと側に居る」

沙汰郎は約束すると言って右手小指を私の小指に絡める。

「沙汰郎、少し痩せた?」

「ああ、早くカタを付けたくて少し無理をしたからな、でもそのお陰で指輪は外れた」と、左手の指を見せる。

そこには女避けと言って嵌めていた指輪はもう無かった。

「あっ無い!」

「うん。今度は美野里と同じ物を嵌めるから。迎えに来るの遅くなってごめんな」

「ううん。でも良くここが分かったね?」

「前に言ったろ?俺の追跡からは逃げられないって」

確かにストーカー問題の時に言われた。

「ちょっと所長ずるいっすよ!俺が探し出したんじゃ無いですか?」

「渉君」

「アハハハそうだったな!うちの優秀な調査員が探してくれたんだった」と沙汰郎はゴメンゴメンと渉君に謝る。

「ねぇ美野里さん?美野里さんを捨てた男と美野里さんを探しだした男とどっちがいいですか?」

「渉!!おまえ!?」

「良いじゃないですか!聞くくらい」

沙汰郎は渉君の問いに私がなんと答えるのか不安そうに待っている。

「渉君、私のお腹の子の父親になってくれるの?」

「美野里…」沙汰郎は弱弱しい声で呼ぶ。

「なっても良いですよ?」

「うふふ有難う。でもこの子の父親は沙汰郎だからごめんね?」

「ですよね?」と笑う。

私と渉君は笑っているが沙汰郎は「二人共、もう俺を虐めるなよな」と苦笑している。





< 146 / 152 >

この作品をシェア

pagetop