探偵の彼に追跡されて…
所長は調べると言っていたがどうやって調べるのだろう。

今でも部屋の電気を付けると自宅の電話は鳴る。

所長は鶴見君が怪しいと言っていたが声を聞いた感じは篭った声で分かりづらい。

こんなのは嫌だ。いつ迄こんな事続くの?

私は相手が誰なのかはっきりさせたかった。だがそれが間違いだったのかも…

「もしもし?」

『お帰り。』

「あなた誰?… もしかして… 鶴見君なの?」

『………』

「ちょっと! 違うなら違うって言ってよ! 名乗らないなんて卑怯じゃない!?」

『良くわかったね? そう僕だよ鶴見人志だよ!』

彼、人志って言うんだ? 知らなかった。
あっ私ったら何呑気な事考えてるんだろう?

今まではハンカチか何かを当ててるのかこもった声だったが聞き覚えのある声。今なら分かる。鶴見君だ。

「どうして?… どうして鶴見君がこんな電話掛けてくるの? 私、あなたに何かした?」

『して無いよ。だけど、それがいけないんだよ? 君は皆んなと違って僕と話をしようとしなかった。』

話をしようとしなかった。って言われても別に話す用は無かったし、何より彼とは関わりたくなかった。

「はぁ? 話があったなら貴方から話し掛ければ良かったし、話しかけられたら返事ぐらいしたと思うけど? こんな卑怯な真似辞めてよね! 二度とこんな電話かけて来ないで!!」

『そうだね? 電話だと顔が見れないから君も寂しいよね?』

何言ってるの? どうして私が寂しいの? 言ってる事が分かんない。

『じゃー顔を見て話そう?』

顔を見て? ただでさえ苦手な相手なのに無言電話を掛けてた相手が彼だと分かったのに顔なんか見て話せる訳がない。

「冗談は辞めて!」

私は叫ぶように電話を切った。





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