探偵の彼に追跡されて…
私は沙汰郎が余分な物を見て、いや買って回らないように沙汰郎の腕に私の腕を組み離れないようにした。

すると沙汰郎は上機嫌に歌を歌い始めた。

「タラッタラタラタ♪ウサギのパンツ♪タラッタラタラタ♪ウサギのパンツ♪」


「ねぇそれパンツじゃなくてダンスだよ?」

「えっそうなの?パンツじゃなかったのか」と言ってまた歌い出した。

「タラッタラタラタ♪ウサギのパンツ♪タラッタラタラタ♪ウサギのパンツ♪」

だからウサギのダンスだって!

その後必要最低限の消耗品だけを買ってフードコートで昼食を済ませ食品売場へ移動した。

「しょっ…」

「ん?いま所長って言おうといた?」

「ちっ違う!しょ、食事、夜は何が食べたいかなぁって?」

「上手く誤魔化したね? まぁいいや。オムライスが食べたい!」

ふぅー良かった。こんな所でバッチューなんて言われたらどうしょかと思った。

オムライスか…じゃあと…オニオンスープとサラダで良いかな?
卵は有るから鶏肉と玉ねぎ…

調味料ひとつ無いから全て買わなくてはいけない。結構な買い物の量になってしまった。

買い物を済ませ帰ってくると私はキッチンで買って来たものを片付けているとまたあの歌声が聞こえて来た。

タラッタラタラタ♪ミノリのパンツ♪タラッタラタラタ♪ミノリのパンツ♪

もうーなんでパンツって覚えちゃったかな?
外で歌われると恥ずかしいし…
ん?
ミノリのパンツ…

「キャー所長!ダメ!ダメ!!」

ベランダに干しておいた洗濯物を所長が取り込んでるではないか!?

私の下着を取り込みながら『ミノリのパンツ』と歌っていたのだ。

「自分でやりますから」と所長が持っていた私のパンツを奪い取った。

「別に恥ずかしがる事無いじゃん!昨夜だって下着脱がしたの俺なんだしさ?」

「それとこれは違います!」

それにミノリのパンツって大きな声で歌って恥ずかしいじゃん!

「変わんないと思うけど?それより、はい!」

「なんですか?」

所長が嬉しそうに顔を突き出してきた。

「いま所長って言ったもんね?」

あっちゃー慌てて呼んでしまったか…









< 90 / 152 >

この作品をシェア

pagetop