探偵の彼に追跡されて…
私は慌てて首元を両手で隠したけど時既に遅し。

「あーあーそんなに印付けちゃって? 俺、人の物になっちゃうと欲しくなっちゃうんだよね?」

「渉! 美野里はダメだぞ! もし美野里に手を出したら渉でもただじゃおかないからな!!」

「じょ、冗談ですよ!あの時の所長めっちゃ怖かったですからね?俺まだ命ほしいですから美野里さんには手出したりしませんよ!」

沙汰郎は渉の胸ぐらを掴むが冗談と言う渉の言葉を聞いて安心したのか手を離した。

「でも良かったですよ!33歳のいい大人が5年も一途に片想いしてるって結構気持ち悪かったんですからね?」

「5年?」

「そうなんですよ?所長はずっと美野里さんに片思いだったんですよ!気持ち悪いでしょ?ね?」

5年も…本当なら凄く嬉しいかも。

「渉、気持ち悪くて悪かったな!?俺はもう34だよ!」

沙汰郎は左腕を渉の首に回し右手拳で渉の頭をグリグリとすると渉は沙汰郎の左腕を叩き「痛い、痛いっすよ!」と降参する。

「所長は美野里ちゃんにずっとラブラブ光線送ってたのに全然気が付かないって美野里ちゃんも相当鈍感よね?」と幸子は呆れたように言う。

私ってそんなに鈍感なのかな?

「…所長は結婚してると思ってたから…所長の事は好きにならない様にって自分に言い聞かせてたし…」

「えっー!?美野里さん所長が結婚してると思っていたんですか?」

「うん…だって所長は指輪してるし幸子さんが『奥さんから電話です』って取り次いでいたし…」

「あっあのね奥さんって言うのは…」

幸子は慌てて美野里に説明しようとした。

「はい、昨日奥さん達に会ってきました」

「美野里ちゃんもホームの方に行ってきたんだ?奥さんの息子の方イケメンだったでしょ?前は良くこの事務所にも顔出していたんだけどね」

「そう言えば美野里さんがここで働くようになってから奥さん来なくなりましたよね?」

「美野里ちゃんを奥さんに取られないように所長がこさせなかったよね!」

「ぅわー所長ちっちぇー!」

沙汰朗は「煩い!仕事しろ!美野里コーヒー」と言うと所長室から3人を追い出した。






< 95 / 152 >

この作品をシェア

pagetop