次期社長の甘い求婚
鈴木主任が輪の中心にいて、みんなにイジられて。
この雰囲気がやっぱり大好きだ。


鈴木主任とは恋人同士にはなれなかったけれど、職場の上司であることは変わりないし、なにより鈴木主任にとって私は、妹みたいな存在なんでしょ?


それに“綺麗だ”って言ってくれた。


もうそれだけで充分だよね。

まだ胸は痛むけれど、これからもうまくやっていけるはず。


そう思えてならなかった。


そのきっかけを作ってくれたのはきっと、神さん――……。




昼休み。

神さんと話をしたくて、普段滅多に訪れない営業部のオフィスへと向かうと、真っ先に気づいてくれたのは亜紀だった。


「え、ちょっと美月ってはなに!? どうしちゃったわけ、その恰好!!」


私の姿を見るなり、目を丸くさせ駆け寄ってきてくれた。

そして上から下へ視線を動かしながら、まじまじと見つめてくる。


「ちょっとそんな見ないでよ。恥ずかしいじゃない」


居心地が悪くなり訴えるも、「見ちゃって当たり前じゃない」と亜紀は反論してきた。
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