次期社長の甘い求婚
さすがは都内でも有数のデートスポット。

訪れているのはみんな恋人同士ばかりだった。


もしかして私と神さんも同じように思われているのだろうか……?


すると神さんは立ち止まり近くにあったベンチに腰掛けた。

そして私も隣に座るよう、手招きしている。


えっ! 隣ですか!?


もちろん立ったままで話せないのは理解できるけど……。


躊躇ってしまうものの、このまま立ち尽くしているわけにはいかない。

近付き、少しだけ距離を空けて隣に腰掛けると、神さんからは笑い声が漏れる。


「あからさまに警戒しないでよ。別になにもしないし。それに昨夜だってなにもされていなかっただろ?」

「それ、はっ……!」


わざと顔を覗き込み囁かれた言葉に、顔が熱くなっていく。


そんな私を見て、ますます神さんは可笑しそうに笑うばかり。


「ごめんごめん。……でもちょっとくらいからかってもいいだろ? 昨夜は美月に散々迷惑かけさせられたんだから」
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