次期社長の甘い求婚
「いよいよ来月かぁ。有休もいれたらあと一ヵ月と少しじゃない?」

「そう、なるね」


きっと一ヵ月なんてあっという間だよね。

そう思うと、しんみりしてしまう。

亜紀ともこうやって気軽に仕事中や、仕事帰りに食事に行くこともままならなくなってしまうのだから。


「美月になかなか会えなくなるのは寂しいけど、あんたが幸せになれるなら我慢できるよ。……数ヵ月前の美月からは想像もできなかったな。まさか恭様と付き合うようになって、こんなに早く結婚決めちゃうとか」


「それは私も」


数ヵ月前までの私からは、想像もできなかったはず。


「でもね神さんも言っていたけど、付き合っていた期間とか、一緒に過ごした時間じゃないと思うの。……なんて言うかその、波長というか、なんというか……」


言葉を濁してしまうと、亜紀は箸を休めニヤニヤしながら言った。


「つまり運命ってことでしょ? はいはい、分かりますよ。あんたと恭様は運命みたいな恋愛しているって」

「いや、その……」


ストレートに言われてしまうと、たじろいてしまう。
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